日本の生ものは、法律の禁止と国や県の勧めで線が分かれる。
子どもと祖父母の分は、火を通して頼む
日本の店では、馬刺しや刺身、卵かけご飯の生卵が当たり前のように出てきます。法律で生で出すこと自体が禁止されているのは牛のレバーと豚の肉・内臓で(生の牛肉は国の基準に合うものだけ)、馬刺しや生卵に禁止はありませんが、国や県は子どもと高齢者に生肉を控えるよう勧め、生卵は2歳以下の乳幼児や高齢者などに避けるよう勧めています。
※本記事にアフィリエイトリンクはありません。公的資料と各社の公式情報を確認のうえ、中立にまとめています。
3つの線線は3つ:法律の禁止、店の表示、国や県の勧め
6人で熊本の居酒屋に入ると、名物の馬刺しを頼むかどうかで迷います。大人は食べたくても、子どもと祖父母にも同じ皿を回してよいのかは分かりにくいものです。この記事では、法律で禁止されているもの、店に注意の表示が義務づけられているもの、国や県が控えるよう勧めているものを分けて、6人のテーブルでどうするかの線を引きます。
結論:日本で「生で食べてよいか」は、この3つに分かれます。子どもと祖父母に関わるのは、ほとんどが3つめの勧めです。
| 品目 | 法律 | 店の表示の義務 | 公式の勧め |
|---|---|---|---|
| 牛のレバー(レバ刺し) | 生食用に売る・出すことが禁止(2012年7月から) | — | — |
| 豚の肉と内臓 | 生食用に売る・出すことが禁止(2015年6月12日から) | — | お子さんやお年寄りは特に注意を(厚生労働省) |
| 生の牛肉(ユッケ・牛刺し・牛のたたき) | 国の基準に合うものだけ出せる | 子ども・高齢者などは生食を控えるべき旨の表示が店に義務 | 基準に合っていても、子どもと高齢者には食べさせないように(消費者庁・厚生労働省) |
| 馬刺し | 禁止されていない | 義務なし | 年齢の低い人や高齢者、抵抗力の弱い人は生では控えて(熊本県) |
| 鶏刺し・鶏のたたき | 禁止されていない | 義務なし | 子どもや高齢者に限らず、生や半生の鶏肉を食べない・食べさせない(厚生労働省) |
| 刺身(魚) | 禁止されていない | — | 寄生虫(アニサキス)の案内に、子どもに限った注意は書かれていない(厚生労働省) |
| 生卵 | 店がそのまま出せるのは期限内の生食用の卵だけ | — | 2歳以下の乳幼児、高齢の人、妊娠中の人、免疫が落ちている人は避けて(食品安全委員会) |
- 勧めは、客に罰則のある禁止ではありません。それでも国は、子どもと高齢者には生肉を食べさせないよう求めています。
- この記事で確かめた国の案内(2026年10月時点)には、何歳までを「子ども」、何歳からを「高齢者」とするかの線は見当たりませんでした(生卵の2歳以下と、はちみつの1歳未満のほかは)。
- 店の注意書きは日本語で出す決まりなので、読めないことがあります。分からなければ、頼むときに店の人に聞きます。
6人で取り分けるなら、生は大人の分だけ
結論:馬刺しや生の牛肉、生卵を6人で取り分けるなら、生のまま食べるのは大人の分だけにし、子どもと祖父母の分は火を通した料理を頼みます。鶏、牛レバー、豚は大人も生では食べません。
厚生労働省・消費者庁・食品安全委員会・熊本県の公式の案内から整理(2026年10月時点)。年齢の線は生卵の2歳以下のほかは公式に見当たらないので、迷ったら火を通す側に倒しています。
馬刺しは禁止ではないが、熊本県は生では控えるよう勧めている
結論:馬刺しは法律で禁止されておらず、生の牛肉のような店の表示の義務もありません。それでも熊本県は、年齢の低い人や高齢者、抵抗力の弱い人は生では控えるよう勧めています。
- 馬肉の生食は、国の通知で示された衛生の目標で管理されています。
- 馬肉の寄生虫は、一定の条件で冷凍すると働かなくなります。熊本市は、馬刺しを加工・販売する施設に、冷凍の記録を作って残すよう指導しています(2026年度の監視指導計画)。
- 店に注意書きが無くても、それは表示が義務ではないからで、子どもや祖父母が食べても安全だという意味ではありません。
- 県の勧めに沿うなら、馬刺しは大人の分だけ頼みます(頼み方は下の節)。
- 熊本城を回る1日の組み方は熊本城と水前寺成趣園の1日モデルコース、6人が1室に泊まれる宿は熊本で大家族6人が1室に泊まるへ。
牛レバーと豚の生は、メニューにあっても頼まない
結論:牛のレバーと、豚の肉・内臓は、生で食べる用に売ることも店で出すことも法律で禁止されています。家族の誰の分も頼みません。
- 厚生労働省は、牛のレバーは安全に生で食べる方法が無く、重い食中毒が避けられないことを理由にしています。
- 豚の肉と内臓(レバーを含む)は、E型肝炎ウイルスや食中毒菌による重い食中毒の危険があるためです。
- 焼肉で牛レバーを頼んだら、中心まで火を通して食べます。
生の牛肉、鶏刺し、刺身、生卵
結論:店に注意書きの義務があるのは生の牛肉だけです。鶏刺しは全員に生で食べないよう国が呼びかけていて、刺身には子どもに限った公式の注意は無く、生卵は2歳以下の乳幼児や高齢の人などに避けるよう勧められています。
1. 生の牛肉(ユッケなど):店に表示の義務 食品表示基準
生の牛肉を出す店は、子どもや高齢者などは生食を控えるべきだという注意を、店の見やすい所に表示しなければなりません。2011年10月から、国の基準に合うものしか出せなくなりました。厚生労働省は、基準に合っていても菌を加工や調理で完全に取り除くのは難しいため、子どもと高齢者などには生肉を食べさせないことが必要だとしています。
2. 鶏刺し:家族の誰の分も生では頼まない 厚生労働省
法律の禁止はありませんが、厚生労働省は子どもや高齢者に限らず、生や半生の鶏肉を食べない・食べさせないよう呼びかけています。新鮮だから安全ではなく、健康な鶏でも菌を持っていることがあるためです。熊本市は飲食店に、鶏肉を生で出すのを控えるよう指導しています。九州の一部では鶏刺しを出す店があるので、頼むなら中までよく焼いた料理に。
3. 刺身:醤油やわさびでは寄生虫は死なない 厚生労働省
厚生労働省の魚の寄生虫(アニサキス)の案内に、子どもに限った注意は書かれていません。ただし、アニサキスは酢・塩・醤油・わさびでは死なないと書いています。サバ、アジ、イワシ、サケ、イカなどにいて、十分な冷凍か加熱で死にます。生の魚介を食べたあとに激しい腹痛があれば、早めに医療機関にかかるよう呼びかけています。
- スーパーで刺身を買うなら、パックの「生食用」「刺身用」の表示を見ます(表示の義務があります)。
- 厚生労働省の訪日客向けのリーフレットも、鶏刺しと鶏のたたきを名指しで避けるよう書いています。
生卵が日本で食べられる理由と、避けたほうがよい人
結論:日本の生食用の卵は、賞味期限が生で食べても衛生上の問題が生じない期限として付けられ、表示の決まりもあるので、卵かけご飯やすき焼きで生卵が出ます。それでも食品安全委員会は、2歳以下の乳幼児や高齢の人などには生卵を避けるよう勧めています。
- 生食用の卵のパックには「生食用」、10℃以下での保存が望ましいこと、賞味期限が過ぎたら加熱が必要なことが書かれます。
- 店が生卵をそのまま出せるのは、期限内の生食用の卵だけです。
- 食品安全委員会が生卵を避けるよう勧めているのは、高齢の人、2歳以下の乳幼児、妊娠中の人、免疫が落ちている人です。
- 勧めに沿うなら、すき焼きの祖父母の分は卵なしで食べるか、火の通った卵料理を頼みます。
- 1歳未満の赤ちゃんには、はちみつを与えません。はちみつの菌は熱に強く、加熱しても防げないと厚生労働省は書いています。
迷ったら、店で加熱を頼む
結論:分からない料理が出てきたら、子どもと祖父母の分だけ火を通してもらうよう頼みます。
店の人にこう聞きます(日本語のまま見せても通じます)
これは生ですか?
子どもと祖父母の分は、火を通してください。
店によっては加熱できない料理もあります。そのときは、子どもと祖父母の分は別の加熱した料理を頼みます。
- 焼肉やしゃぶしゃぶ、すき焼きでは、生肉に触った箸やトングで食べないよう、厚生労働省のリーフレットは書いています。取り分け用と食べる用を分けます。
- 厚生労働省は、訪日客向けに日本での食事の注意をまとめたリーフレットを、英語・中国語・韓国語・スペイン語・フランス語・タイ語・日本語で出しています。
- 子ども連れで入れる店かどうか(喫煙)は日本の飲食店の喫煙ルール、福岡の屋台の席と頼み方は福岡の屋台に大家族6人でにまとめました。
正直な注意点(確かめられていない・書いていない4つ)
ここは私たちが裏を取れていないので、断定しません。
「子ども」「高齢者」の年齢の線
この記事で確かめた国の案内には、何歳までを子ども、何歳からを高齢者とするかの線が見当たりませんでした(生卵の2歳以下と、はちみつの1歳未満のほかは)。消費者庁の表示の Q&A に目安があるかは確かめられていません。
馬刺しの冷凍の条件
馬肉の寄生虫を働かなくする冷凍の温度と時間は、国の通知の原文を確かめられていないので書いていません。
加熱を頼んだときの店の対応
店が料理を加熱してくれるかどうかは、店と料理によって違います。この記事では「頼む」までしか書いていません。
医療の判断
症状や受診の目安、持病や体質による可否は書いていません。心配があるときは医師に相談してください。
日本の生ものと子ども・祖父母 FAQ
馬刺しは子どもに食べさせてもいいですか?
法律の禁止はありませんが、熊本県は年齢の低い人や高齢者には生では控えるよう勧めています。勧めに沿うなら、子どもと祖父母は火を通した料理にします。
祖父母に刺身を頼むとき、気をつけることは?
厚生労働省のアニサキスの案内に年齢の決まりはありませんが、アニサキスは醤油やわさびでは死にません。生の肉(牛・馬)と生卵は国や県が高齢者に控えるよう勧め、鶏は誰にも生で食べないよう呼びかけています。体調に不安があるときは医師に相談してください。
卵かけご飯は子どもに食べさせてよいですか?
食品安全委員会が生卵を避けるよう勧めているのは、2歳以下の乳幼児、高齢の人、妊娠中の人、免疫が落ちている人です。それより上の年齢の子どもについて、この記事で確かめた国の案内(2026年10月時点)には年齢の線が見当たりませんでした。迷ったら、子どもの分は火の通った卵料理を頼みます。
店に、子どもは生で食べるのを控えるようにという注意書きが無いのは、安全だからですか?
いいえ。子どもや高齢者に向けた注意の表示が店に義務づけられているのは、生の牛肉だけです。馬刺しや鶏刺しの店に注意書きが無くても、安全という意味ではありません。
📍 熊本の旅プランの1本です(熊本|大家族の旅プラン/Tipsの記事一覧)


